東京株式相場は大幅続伸し、TOPIXは7カ月ぶりの日中上昇率。米供給管理協会(ISM)製造業総合景況指数が市場予想以上に低下し、過度の米引き締め懸念が後退した。電機や精密機器など輸出関連、鉄鋼や繊維など素材が買われ、原油高や伊藤忠商事の好業績も追い風となり商社や鉱業などの上昇率が大きくなった。不動産など内需関連も高く、全33業種が上げている。
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市場関係者の見方
アイザワ証券投資顧問部の三井郁男ファンドマネジャー
- 短期的には株価がオーバーシュート水準にあったため、月初での新規の買いや10-12月期に入っての資金の買いなどが入りやすいタイミングだった
- 米国においては企業の業績においての下方修正懸念はまだあると思うが、きょうは伊藤忠が上方修正を発表したということで卸売りのセクターが大きくリバウンドしている
- ただ、全体的にいうと米国のマーケット自体も本格的にダウントレンドが終わったとみるのはまだ早いと思う。米国や欧州のマーケットの波乱は日本株も受けやすいという状況は変わらない
野村アセットマネジメントの石黒英之シニア・ストラテジスト
- リスク資産の動きから判断して米景気はもう一段失速していき、需要鈍化は米利上げペースの鈍化につながる。経済指標や企業決算を確認したなら内外株式市場は値を固めていく
- 米国は利上げによる株安で家計に逆資産効果が表れており、米連邦準備制度理事会(FRB)による需要を抑える政策が効き始めている
- 米国は企業決算が既にアナリストによって下方修正された水準を上回りそうで、日本も円安が追い風となって堅調な決算が予想される。日米とも株価が安値圏にあるだけに業績面から見直し買いが入る可能性がある
東証33業種
上昇率上位 | 卸売、鉱業、石油・石炭製品、精密機器、鉄鋼、機械 |
下落率上位 | - |
背景
- 米ISM製造業景況指数、2年余りの 最低水準-受注が再び縮小
- 3日のニューヨーク原油先物は5.2%高の1バレル=83.63ドルと7月以来の大幅高-OPECプラスによる減産の可能性
- 3日の米国株は7月以来の 大幅高-米10年債利回りは3.64%と19ベーシスポイント低下
- 北朝鮮の 弾道ミサイルが上空通過、国民保護情報-北海道と青森
日本株続伸へ、米国の過度の引き締め懸念後退-輸出主導で内外需高い - ブルームバーグ
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