検査不正問題を調べていた三菱電機は23日、鎌倉製作所(神奈川県鎌倉市)でつくるETC設備などで新たに不正が見つかったことを明らかにした。外部の弁護士らでつくる調査委員会のアンケートについて、回答を事前に見せるよう指示する管理職が複数人いたことも発覚した。会見した調査委の委員長の木目田裕弁護士は、三菱電機の内向きな企業風土は「簡単にはなかなか変わらない」と指摘した。
この日公表された報告書では、会社側の調査への姿勢が問われる事例があった。「上司からアンケート回答を会社に提出するよう指示された」といった社員からの相談が、調査委に複数あった。
アンケートの回答を調査委に直接送ることは、社員が上司らの圧力を受けずに問題を申告するために必要だ。報告書は「一部の上長は、それを無効化する指示をあえて行ったものと評価せざるを得ない。ここにも、従業員が率直に声を上げることを良しとしない考えが表れている」とした。
この日の会見で木目田氏は「妨害ははなはだ問題。厳重に注意した」と話した。
報告書は三菱電機の閉鎖的な企業風土を改めて問題視している。
「部長や課長に変なことを言うと怒鳴られたり叱られたりすることが多く、上司にものが言いにくかった」
「モノが言えない風土」の一例として、調査委が挙げた社員の声だ。ほかにも、上司や先輩に業務上の疑問をぶつけたり、意見を述べたりしたところ、「担当でないのに口を挟むな」「言われたとおりに試験をやっていれば良い」などと怒鳴られることが度々あり、疑問があっても意見をしなくなったと述べる社員もいた。
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三菱電機の不正調査アンケート、上司が回答妨害か 調査委が厳重注意 - 朝日新聞デジタル
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