
ニューヨーク外為市場では、ドルが下落した。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長(写真)が米経済の力強さを踏まえると一段の利上げが正当化される可能性があると述べたものの、市場ではおおむねハト派的な発言と受け止められている。9月撮影(2023年 ロイター/Evelyn Hockstein)
[ニューヨーク 19日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ドルが下落した。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が米経済の力強さを踏まえると一段の利上げが正当化される可能性があると述べたものの、市場ではおおむねハト派的な発言と受け止められている。
円はやや上向いたものの、終盤の取引で149.85円と、「介入ライン」として警戒される1ドル=150円に近い水準にとどまっている。
主要6通貨に対するドル指数は0.27% 安の106.24。ユーロは0.42%高の1.0581ドル。
パウエルFRB議長はニューヨークのエコノミック・クラブで行った講演で、米経済の力強さと労働市場の引き締まりを踏まえると、FRBの一段の利上げが正当化される可能性があると指摘。同時に、このところの市場主導による国債利回りの上昇が全体的な金融状況を「大幅に」引き締めるのに役立っているとの認識も示した。 もっと見る
スコシアバンク(トロント)のチーフ外為ストラテジスト、ショーン・オズボーン氏はパウエル議長の発言について「ややハト派的だった」と指摘。「経済情勢で正当化された場合の一段の金融引き締めの可能性をかなり慎重に残したが、かなり均衡が取れたメッセージを発した」と述べた。
米10年債利回りはこの日の取引で4.996%と、16年ぶりの高水準を更新。他のFRB当局者も最近、米国債利回りの上昇に言及している。 もっと見る
UBS(ニューヨーク)の外為ストラテジスト、ワシーリー・セレブリアコフ氏は、米長期債利回りが注目されているが、長期債利回りは短期債利回りほど為替相場に直接的な影響は及ぼさないと指摘。「長期利回りが上昇しているのは、米経済の成長見通しが強まっているからなのか、それとも国債発行の影響や長期財政政策への懸念があるからなのか、といった疑問がある。このため、為替相場への影響はそれほど単純なものではない可能性がある」と述べた。
表はLSEGデータに基づいています ※関連情報は画面右側にある「関連コンテンツ」メニューからご覧ください
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NY外為市場=ドル下落、FRB議長発言ハト派的と受け止め - ロイター (Reuters Japan)
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