ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は9日、これからは信用状況をつぶさに見ていくと述べ、6月の次回連邦公開市場委員会(FOMC)については予断を持っていないことを示唆した。
「信用状況の推移とそれが成長や雇用、インフレの見通しに与える影響の見極めに特に重点を置いていく」とウィリアムズ総裁はエコノミック・クラブ・オブ・ニューヨークでのイベントで述べた。

ウィリアムズ総裁
Photographer: Mark Kauzlarich/Bloomberg
パウエル議長、利上げ停止の可能性に扉開く-インフレ退治未達と強調
イベントでの講演後には、FOMCは来月利上げを停止するのかと繰り返し質問が出た。ウィリアムズ総裁は明確な答えは避けた上で、政策は会合ごとに定められ、入手するデータによって決まると強調した。
総裁は、2022年3月からの急速な利上げについて触れ、「われわれは過去1年間に驚くべき進展を遂げた」と言明。「目標を達成するとのシグナルをわれわれは発している」と付け加えた。
年内の利下げに関する質問には、より率直な言い方となった。「私の基本的な予想では、年内に利下げする理由はどこにも見当たらない」とし、「かなりの長期間、景気抑制的な政策スタンスを維持する必要があるというのが私の予想だ」と語った。
講演では、「政策行動が効果を示すまでに時間差があるため、FOMCの行動が経済のバランスを取り戻し、インフレをわれわれが目指す2%に戻すまでに時間がかかるだろう」と述べた。インフレは今年約3.25%に低下し、2%の目標には2年かけて到達するとの見方を示した。
ウィリアムズ総裁はまた、国内総生産(GDP)が「今年は緩やかに成長し」、2024年に「いくらか」加速するとの見通しを示した。失業率は今後1年で4-4.5%のレンジに上昇するとみていると述べた。
FRB、与信の縮小と金融ストレスへの懸念表明-金融安定報告 (1)
原題: Williams Says Fed Is Data Dependent, Leaves Door Open to Pause(抜粋)
(第3-5段落に総裁の発言を追加し、更新します)
NY連銀総裁、政策はデータ次第-利上げ停止の可能性否定せず - ブルームバーグ
Read More
No comments:
Post a Comment