
24日午前の東京外国為替市場で、円相場は下落した。12時時点は1ドル=134円43~45銭と前週末17時時点と比べて51銭の円安・ドル高だった。輸入会社など国内実需筋による円売り・ドル買いが断続的に出たとの観測が相場を下押しした。円は12時ごろに一時134円48銭近辺まで下げ幅を広げた。
S&Pグローバルが21日発表した4月の米購買担当者景気指数(PMI)では製造業などが市場予想よりも改善した。米景気に対する過度な懸念が和らいだとの見方から前週末に米長期金利が上昇し、日米の金利差拡大を見込んだ円売り・ドル買いも出た。
もっとも、円は下げ渋る場面もあった。前週に円は一時135円台前半と約1カ月ぶりの安値をつけていた。このところ円安・ドル高が続いていたとあって目先の利益確定や持ち高調整を目的とした円買い・ドル売りも入りやすかった。
日銀の植田和男総裁は24日の衆院の決算行政監視委員会で、長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)の将来的な正常化を巡って「具体的に話す段階にはない」などと語った。だが、新味に欠けたとして今のところ円相場を方向付ける材料とはなっていない。
円は対ユーロでも下落し、12時時点は1ユーロ=147円61~65銭と、同90銭の円安・ユーロ高だった。ユーロは対ドルで上昇した。12時時点は1ユーロ=1.0981~82ドルと同0.0026ドルのユーロ高・ドル安だった。インフレの高止まりを受けて欧州中央銀行(ECB)が利上げを続けるとの観測が強まっているのも円やドルに対するユーロ買いにつながった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
外為12時 円、下落し134円台半ば 実需の売り観測が下押し - 日本経済新聞
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