[17日 ロイター] - 米国株式市場ではS&P総合500が続落した。マクロソフトとエヌビディアの下げが目立ったほか、最近発表された経済指標がインフレの高止まりと堅調な労働情勢や個人消費を示したことを受け、米連邦準備理事会(FRB)が利上げを継続するという懸念が強まった。
ゴールドマン・サックス(GS)とバンク・オブ・アメリカ(BofA)は、堅調な指標を受け、FRBが年内にあと3回、それぞれ0.25%ポイントずつ金利を引き上げると予想していることを明らかにした。
金融市場でも、少なくとも2回の利上げが実施され、金利が7月までに5.3%でピークに達するという見方が織り込まれている。
ロングボウ・アセット・マネジメントのジェイク・ダラーハイド最高経営責任者(CEO)は、追加利上げ観測が高まる中、「ここ2週間、株式市場には暗雲が漂っている」と指摘。「雇用情勢が堅調な状況でリセッション(景気後退)入りするのは難しく、FRBが利上げを継続する可能性がある」と述べた。
マイクロソフトは1.6%安、エヌビディアは2.8%安で、S&Pへの重しとなった。
投資家の不安心理を示すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス(VIX)は2日連続で20ポイントを超えた。
S&P主要11セクター中6セクターが上昇し、主要消費財が1.29%高、公益が1%高。
一方、エクソン・モービルが3.8%安となったことが響き、エネルギーは3.65%安。
週足では、S&Pが0.3%安、ダウ工業株30種が0.1%安、ナスダック総合が0.6%高。
FRB当局者の発言も相次いだ。ボウマンFRB理事は17日、「2%のインフレ目標を達成するまで長い道のりが残されている。一段の進展が見られるまで、利上げを継続しなければならない」と述べた。
リッチモンド地区連銀のバーキン総裁も「インフレを目標に戻すにはさらなる利上げが必要だ」としつつも、今後の経済指標に対応する柔軟性を保てるよう0.25%ポイント刻みの緩やかなペースで利上げを進め、インフレの道筋が一段と明確になった段階でターミナルレートの水準を決定することを支持するとした。
バイオ医薬品モデルナは3.3%安。開発を進めているメッセンジャーRNA(mRNA)テクノロジーに基づく季節性インフルエンザワクチンの臨床試験がまちまちだったことが嫌気された。
米リチウム生産企業のリベント、アルベマール、ピードモント・リチウムは10━12%安。中国での電気自動車(EV)バッテリー向け金属の軟調な価格が懸念された。
テスラは3.1%高。S&P構成銘柄で取引が商いが最も活況だった。
米取引所の合算出来高は106億株。直近20営業日の平均は117億株。
週明け20日はプレジデンツデ―のため、米株式市場は休場となる。
米国株式市場=S&P続落、利上げ継続巡る懸念で - ロイター (Reuters Japan)
Read More
No comments:
Post a Comment