
【NQNニューヨーク=川内資子】26日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反落し、前日比228ドル50セント(0.7%)安の3万1761ドル54セントで終えた。小売り大手のウォルマートが25日夕に業績見通しの引き下げを発表し、消費を巡る懸念から消費関連株に売りが広がった。前週までに上昇していた主力ハイテク株にも売りが出て、相場は午後に下げ幅を広げた。
ウォルマートは2022年5~7月期の特別項目を除く1株利益が前年同期比で「8~9%減になる」との見通しを示し、従来予想の「横ばい~微増」から引き下げた。インフレの影響で顧客が生活必需品以外を買い控え、衣料品などの在庫処分も重荷になる。
ウォルマート株は8%下げ、ダウ平均を66ドル押し下げた。消費減速への懸念が高まり、スポーツ用品のナイキやホームセンターのホーム・デポ、クレジットカードのアメリカン・エキスプレスなど消費関連株に売りが広がった。
今週本格化するハイテク大手の決算発表や27日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を前に、ハイテク株の持ち高を調整したり、利益を確定したりするための売りも出た。FOMCでは通常の3倍となる0.75%の利上げが見込まれる。会合後の記者会見で米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長がどのような景気や物価認識を示すのか見極めたい市場関係者が多い。
一方、26日発表の決算が市場予想を上回った銘柄は買われ、ダウ平均を支えた。売上高や1株利益が市場予想を上回った工業製品・事務用品のスリーエム(3M)は5%上昇した。1株利益が市場予想を上回った外食のマクドナルド、決算と同時に通期の売上高見通しを引き上げた飲料のコカ・コーラも上げた。
ハイテク株が多いナスダック総合株価指数は3日続落し、前日比220.092ポイント(1.9%)安の1万1562.575で終えた。ウォルマートの業績下方修正を受け、ネット通販のアマゾン・ドット・コムが連想売りに押された。交流サイトのメタプラットフォームズや電気自動車のテスラも安い。
米国株、ダウ反落し228ドル安 消費関連とハイテク株に売り ナスダックは3日続落 - 日本経済新聞
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