イングランド銀行(英中央銀行)は17日、3会合連続の利上げを発表した。政策金利を新型コロナウイルス禍以前の水準まで戻した。
政策金利は0.25ポイント引き上げられ、0.75%となった。決定は8対1。カンリフ副総裁が据え置きを主張した。中銀はまた、インフレ率は4-6月(第2四半期)に8%前後になるとの見通しを示し、従来の7.25%から引き上げた。
ベイリー総裁率いる金融政策委員会(MPC)は将来の利上げに関する表現を和らげ、今後数カ月に追加引き締めが適切になる「可能性がある」とした。2月には「可能性が高い」としていた。今回の「判断には上下両方向のリスクがある」とも説明した。
高インフレとウクライナでの戦争が及ぼす成長への脅威の両方を踏まえ、今後数カ月の判断がますます微妙なバランスの上に立つことを示唆した。
今回の会合では、2月に活発だった0.5ポイント利上げの議論に代わり、一段の行動を先送りするべきかが論点となった。
More Pain
U.K. inflation is heading for 8% and beyond amid surging energy prices
Source: Bank of England, Office for National Statistics
政策発表後、6月までに1回で0.5ポイントの利上げがあるという市場の予想は消えた。

英中銀は政策金利を0.75%に引き上げた
Source: Bloomberg
中銀は第2四半期のインフレ率を8%前後と予想したほか、その後に達するピークは2月に想定した水準よりも「数ポイント高くなる」可能性があると警告した。
さらに、インフレ急騰により家計所得への影響も2月の予想より「かなり大きく」なるとの見通しも示した。家計への負担は成長見通しを軟化させ、失業率を高めるだろうとも予想。ウクライナでの戦争は世界のサプライチェーンで起きている混乱を悪化させる恐れがあり、地方の調査員は製造業のサプライチェーンにすでに影響が出ていることを報告したと指摘した。
カンリフ氏はこうした流れを重視し、商品相場上昇が生活水準に及ぼす「非常に大きな悪影響」への懸念を表明した。他のMPCメンバーは、ここ数カ月の堅調な成長と労働市場のタイト化に鑑み、引き締めが妥当だと主張した。
原題: BOE Hikes Rate to Pre-Pandemic Level But Tempers Policy Outlook(抜粋)
(第3段落以下を追加します)
英中銀、政策金利を0.75%に上げ-インフレは4~6月に約8%へ - ブルームバーグ
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