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東京株式相場は上昇で取引開始後、TOPIXが前営業日終値を挟んだ展開。日経平均株価も上げ幅を縮めている。5月の米雇用統計で雇用者数の伸びが予想を下回り、早期の量的緩和縮小(テーパリング)への懸念が一時後退したものの、失業率などの内容は景気回復の底堅さを示しており投資家心理が揺らいでいる。米長期金利が低下し銀行などの金融、自動車、機械、鉄鋼などが安い。半面、情報・通信やサービス、半導体関連などの精密や電機は高い。
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市場関係者の見方
水戸証券投資顧問部の酒井一チーフファンドマネジャー
- 新型コロナのワクチン接種拡大が先週まで株価の上昇材料になっていたが、きょうは短期的に目先の買い材料不足から上がっていた銘柄が売られている印象
- 雇用統計はヘッドラインの数字はちょっと弱めだったが失業率も改善、時給も上がっており、金融引き締めはもっと遅れるという見方は揺らいでおりアジア時間の米国株先物も軟調な動きとなっている
- 海外の投資家にとっては日本のワクチン接種が引き続き堅調に進むか、五輪開催が不透明要因となりリスクとしてある
野村証券の伊藤高志シニア・ストラテジスト
- 米雇用統計は非農業部門雇用者数の伸びが4月に比べてしっかりしているが、市場予想を下回り早期テーパリング懸念が遠のき、金利先高観が薄れ株式市場にとってはこれ以上ない良い結果
- 併せて注目されていた失業率も4月と比べて相当大きく下がり、市場予想以上に改善。平均時給も予想を大きく上回り、景気回復を伴う雇用改善はしっかり続いている
東証33業種
下落率上位 | 鉄鋼、銀行、機械、輸送用機器、空運、保険、陸運 |
上昇率上位 | 海運、その他製品、サービス業、精密機器、情報・通信 |
背景
- 米雇用者数の伸びは5月に加速、市場予想には届かず-失業率低下
- 4日の米国株は反発、過去最高値近辺でハイテク好調-米10年債利回りは1.55%近辺と7ベーシスポイント(bp)低下
- きょうのドル・円相場は1ドル=109円50銭台で推移、前営業日の日本株終値時点は110円28銭
日本株は通信や電機が上昇、銀行や自動車安い-TOPIX方向感欠く - ブルームバーグ
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